「ここの敵は私が惹きつける、お前は奧を目指せ」 テーブルの上の地図を使い、指示を出す旋璃亜。 「……わかったよ、旋璃亜ちゃん!」 快活に答える、彼女の担当する新人ガーディアンズ、エイミィ。 「……エイミィ。だからちゃん付けはやめろと……」 (旋璃亜様、立派になられて……) その後ろでひっそりと見守るX。 グラールに来て早9ヶ月。 旋璃亜は新人ガーディアンの育成を任されるほどの地位を得ていた。 ガーディアンズから配信されるミッションを受け、クリアしてきた当然の評価と言えるだろう。 まだまだ未熟なエイミィに、この世界に来たばかり頃の自分を重ねながら、親身に対応している。 しかし……。 地図を見、指示を出す旋璃亜の視界の端に、チラチラとはいってくるソレは彼女の心の中で黒い炎を生んでいた。 (こいつ、何という胸の……!!) 炎を表には出さないようにしながら指示を続ける。 (旋璃亜様、抑えて) そんな旋璃亜がキレた時、抑えようと後ろからXが見守っていた。 「ここではどうすれば良いのかな?」 旋璃亜に近付いたエイミィの胸が、旋璃亜の腕にあたる。 必死に自分を抑える旋璃亜。お構いなしのエイミィ。見守るX。そうして会議は終了した。 |
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(勇者屋キャラ辞典:旋璃亜、X) | |
文:若菜綺目羅 | |
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