「これは私の私用だ。もし万一向こうが多勢で襲ってきたとしても、一切手出しは無用だ。全て私の手で決着を付ける」

手にしていたゼミニアバズーカを後方へ放り、胸を張ってノワの前に立ちふさがるゼミニア。

「ノワ。お前の言うように、私は枯れない花だ。咲き誇ることも、実を結ぶことも出来ない、形だけの花だ。だが」

 金属が重なり合う重い音が、ゼミニアの腕を包む黒い塊から鳴った。

「私は屈しはしない。お前の力にも……お前の想いにも」

 ゼミニアガントレットから展開した、左右一対のブレード。
 ゼミニアの言葉にざわめき立つ、ノワの髪。
 両者は、同じ黒でありながら、日の光を浴びて異なった輝きを放っていた。

       「月光の紅姫ゼミニア記 第二話 枯れない花は美しくて」より
(勇者屋キャラ辞典:「完全なる」ゼミニア
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